週刊ブックレビューの福井さんインタビュー
22-May-06
先日の週刊ブックレビューの福井さんインタビューの概要です。
抜けなど多々あると思いますが、こんな感じだったという事でお許しくださいませ。
どんなご苦労を?
初の週刊連載。
自分の書いたものの中では一番地続きの現代と向き合ったものになっている。
本になるときに、世界や日本の情勢が変わってしまっているかもしれないという緊張感を持ちながら、毎週の締め切りをやり終えていた。
ディーテイルの調べは?
お台場だったので、自由に出入りができる。
今まではひょいと見せてもらうことができなかったけど、お台場なら電車に乗ればいけるというので、取材は楽にできた。
あそこは壊し甲斐のある近未来的なビルがあるので、行く度にあれ壊そう、これ壊そうと盛り上がっていた。
取材としてはお台場に100時間は行っている。
詳細地図を見ながら、作っていく。
この角はどうなっていたっけ、この前見忘れた、となると、また出かける。
発想はどこから?
書き始めたのが2003年。イラク戦争が始まった直後あたりで自衛隊が行くかどうかも分からない時期。
今までは閉鎖空間の中で現代日本の状況をカリカチュアライズしてその中での破壊と再生の物語を作ってきたが、あの当時の状況を見ていると、これは今のわれわれの地続きの世界がこの手のエンターテイメントの舞台になりえると思った。
2003年あたりから今現在を見ると、今までわれわれが漫画だと思っていた状況が現実になっている。この手の話を書いてきた自分に取っては、徹底的に向き合ってみたほうがいいだろうと。
現代に丸ごと向き合うと、本の賞味期限を狭めてしまう。
これが不利であったが、自分の場合はシュミレーションとか戦記物として発想するつもりはなく、どのような状況でも寓意を込めている。
ハードファンタジーという言葉を使っているのだが、ファンタジーというと剣と魔法と思われるが、ある種の風刺、世の中の真実を描くためのツールとしてあったと思う。その意味でのファンタジーをやりたい。
その基本の寓意に触れていれば、どのような時代になっても古びることはないだろう。
親子ほどの年齢差を組み合わせるのが得意?
テーマを簡単に言ってしまうと、今の日本はどうしたらいいんだろう。
それぞれの年代に取っての答えがあるはず。
幅広い世代の読者に、それぞれの入り口を見つけてもらうために、世代を分けた。
キャラの配置で、指揮権を持っている人が出てくるとおじさん中心になってしまう。
今回は、今回は若い人を中心にしようと思った。
一番迷っている世代だと思うし、今までだったらどうしたらよいか教えてくれる立場にあった上の世代に対する絶対的な不信感があると思う。
バブルから、日々危機にさらされ、不透明な未来を作った上の世代の言うことを聞く義理があるのか。
けど若い連中だけで世の中を作っていけるのかというと、有名どころのIT企業での犯罪などがおきている。なので、反面教師としてでも上の世代を理解していかないといけない。
それは上から下の世代を見た場合も同じ。
見え辛くなっている。
若い世代と上の世代が繋がれる何か。
プライベートを侵食すべきではないとして、電話をすることにも遠慮する。
個人の壁を高くして、寂しがっている。
人と手をつなぐ気持ちよさを覚えるにはどうしたらいいんだろう。
新しい言葉
物の見方として、右か左か、という仕分けをされてしまう。
そうするとその先は自身の正当性を主張するしかなく議論がなくなる。
じゃ、それ以外で物事を捉えなおすには…。
大事なのは、自分が心の底から信じて、体で感じて真実であろうと言葉にできているかどうかが大切。
例えば、愛という言葉は巷に溢れ、純粋にツールになっていて言葉としての力は失われ、重みがない。
けど誰かが真剣に誰かを愛して発する愛という言葉には力が宿る。
言葉の力の再発見。
予定?
アニメーションと企画連動した物を進めている。
実写とアニメだとストーリーの分量とか、何を見せなければならないかというポイントがまったく違って勉強になる。
やはりアニメになるのですね。
次号あたりのガンダムAで詳細が出ると嬉しいのですが。